グローバル機械工学人材交流プログラム

留学生の1日

機械工学専攻
山中研究室修士1年
樗木 浩平

機械工学専攻 山中研究室修士1年 樗木 浩平
留学先:スイス連邦工科大学ローザンヌ校(EPFL)

留学体験記
私はGMEプログラムを通じて、スイス、ローザンヌにあるスイス連邦工科大学ローザンヌ校(EPFL)に2018年9月から12月まで留学してきました。非常に有意義な体験で、行ってよかったと強く思っており、この体験記を通じて、留学を考えている皆様の何か参考になればいいと思っています。

EPFL campus (Source of photo: EPFL homepage)

英語について
私はTOEIC, TOEFLなどのスコアを持っておらず、山本先生に面接で英語が下手だと言われたのを覚えています。面接当時、ロンドンから来た学生たちと一緒にプロジェクトを行っていて、そこで日常会話は大丈夫でしたが、大人数での議論になると、積極的に意見を述べることが出来ませんでした。面接に受かってからは、英語のポッドキャストを毎日聞く、もっと積極的に外国人の同僚と会話する、新しいことを学ぶときは英語で学ぶ、などをして勉強していました。実際に行ってみて、英語が全く話せず、コミュニケーションが取れないと思うことはありませんでしたが、ヨーロッパで特にフランスやスペインの人たちは、日本人の訛りとは全く異なった英語の訛りを持っているので、そこは聞き取るのはとても苦労しました。また飲み会などで大勢といると、途端に会話についていけなくなり、寂しい思いをしたので、英語は上手ければ上手いにこしたことはないと思います。

研究について
あらかじめ受け入れ先の教授とスカイプでミーティングをしておきました。現地でどのようなことをする可能性があるのか、どのようなスキルが求められるのか尋ね、私の場合はUnityなどのゲームエンジンを使えるようになっておいたほうがいいとのことだったので、英語のチュートリアルを見ながら勉強しました。また、読んでおいたほうがいい教科書等も教えてもらい、それを読んだり、教授のプロジェクトを調べたり、TEDのトークを聞いたりしました。現地では、だいたい週に1回メンターの人と小さいミーティングをしていました。自分のプロジェクトも持ちつつ、研究室内で開催されているワークショップに2回参加し、他の学生とチームを組んで取り組みました。最初に参加したプロジェクトが2ヶ月で終わってしまい、僕が良い結果を出せていれば続いていたかもしれないと悔しかったです。一番苦労したことは買い物で、モノタロウもミスミもないので、どこで必要なものを買い揃えればいいかとても悩みました。研究室はとても自由で、みんな好きな時間に来て、帰っていました。多くの人たちは、8時や9時にきて、16時ごろから帰り出していました。僕は大体10時くらいに行って、18時半に研究室を出て、スーパーが19時に閉まるのですが、閉店直前の割引された商品を買うようにしていました。

グループワークなどではみんなどんどん自分の意見を言うし、教授が話している時でも積極的に発言するので、文化の違いだなと思いつつも、そのような環境に物怖じしないマインドが重要だと思います。

研究室の様子

午後になるとソファーで作業する人も

チーズフォンデュを企画してくれて、研究室のみんなで行きました

研究室のメンバーでクリスマスパーティーをしました

ワークショップでのフィールドリサーチ

手続きやお金について
留学に関しては非常に面倒な手続きが多いのですが、一番やらなければいけないことは、家を早く決めることです。家が決まらないと、滞在許可申請に進めません。スイスではビザの代わりに滞在許可を取るのですが、現地に入る前に、仮の滞在許可証を発行してもらい、現地で正式なものをとると言うのが一般の流れのようです。私ともう一人同じ年にスイスに行った学生は家の決定が遅れたので、仮の滞在許可の発行が出国に間に合いませんでした。無事に入国はできたのですが、成田空港では空港職員に呼び出され、あわや飛行機に乗れないと事態になりました。
現地に着くと、すぐに地域の住民管理課に許可申請に行かなければなりません。その際に追加でお金を払うと、手続きを早めてくれるシステムがあるらしいです。僕はそれにお金を払わなかったため、9月の1週に手続きに行き、12月の終わりまで、滞在許可証が届きませんでした。出国の際に、滞在許可証を所持していないことで、またしても空港職員と揉めたので、
気をつけてください。

どれくらいお金が必要かは、どれくらい自分が遊びたいかによると思います。スーパーで買い物する分にはお肉以外はそこまで高くないので、日本と同じ感覚で暮らせますが、外食や旅行たくさんしたいと思うととても高くなります。学校の食堂のランチが1食10CHF(1CHF = 110円くらい)で外食は最低20CHFくらいからです。

キャンパスのカフェテリア

私生活について
週末、僕はあまり国外旅行には行かず、スイス国内を旅行したり、友達とハイキングに行ったりしていました。学生イベントなどたくさんありますので、積極的に参加していれば友達はたくさんできると思います。スイスは自然豊かで綺麗な場所がたくさんあるので、自然が好きな人には是非オススメです。最後にお気に入りの写真を数枚お見せします。普通のデジカメで撮っただけの写真ですが、とても綺麗です。

サイクリングに行った時の写真

家から3分くらいのお気に入りの場所

スイスの美しい村

みんなでよく遊びました

紅葉のシーズン

スイス名物マッターホルン

最後に

個人的にはとても楽しく、実りある留学でした。このような貴重な機会をいただき、本当にありがとうございました。僕は4ヶ月過ごしましたが、とてもあっという間で、もっと長く居たかったと強く思っています。4ヶ月だと研究をするにしてまだやりたいことが多い状態での帰国になりましたし、違う国の全ての季節を過ごしてみたかったです。ヨーロッパの夏はとても過ごしやすいらしいので。これから行くみなさんは、許す限り長期間行くことをオススメします。
留学をどのように過ごすかは、自分次第だと思いますが、ポジティブ、オープンマインドでいることがとても大切だったなと思います。何事にもトライして、たくさんいい経験をしてきてほしいと思います。

機械工学専攻 山中研究室修士1年 樗木 浩平

留学生の1日
2022年度
-> 精密工学専攻 伊藤高松研究室修士2年 水谷 あやな
-> 機械工学専攻 ムテルドゥ研究室修士1年 谷内田 大貴
-> システム創成学専攻 川畑研究室修士1年 諸星 璃月

2021年度
-> システム創成学専攻 髙橋研究室修⼠課程1年 森島 拓⽣

2018年度
-> システム創成学専攻 鳥海研究室修士1年 菊田 俊平
-> 機械工学専攻 高木・杵淵研究室修士2年 堀 直樹
-> 精密工学専攻 梅田研究室修士2年 岡田 有希
-> 機械工学専攻 山中研究室修士1年 樗木 浩平

2017年度
-> システム創成学専攻 村山研究室修士1年 木村 圭佑
-> 精密機械工学専攻 金研究室修士1年 森下 靖久
-> 機械工学専攻 高木・杵淵研究室修士2年 中西 紘章

2016年度
-> 精密工学専攻 梶原研究室修士1年 菊池 章
-> システム創成学専攻 福井研究室修士1年 四方 裕

2015年度
-> 精密工学専攻 小谷研究室修士1年 加藤 直之
-> 機械工学専攻 塩見研究室修士1年 桐谷 絵美

2014年度
-> 機械工学専攻 塩見研究室修士2年 二田 智史
-> 精密工学専攻 藤井研究室修士2年 松本 倫実

留学プログラム

プログラムや渡航先の紹介など、留学プログラムの詳細をご紹介します。フォーラムでは過去の留学プログラム経験者と交流していただけます。